ものろーぐ

感じたことを、そのままに。

あはれなるもの(現代版)

朝早くの駅のホーム。
向かいにも左右にも人っ子一人いなくて、電車も来なくて、世界に自分だけしかいないような気分になる。
お手軽ディストピア感。

香水とか整髪料とか、それまで一緒にいた人の匂いが自分からした時。
別れたばかりなのにすぐに会いたくなって、次はいつ会えるのかしらって思いを巡らせる。
相手も同じことを考えていてくれたらいいのに、なんて思うから、今一番欲しいのは香水。

帰宅途中にちょっと寄り道をする時。
夕方なら商店街をぶらつくし、夜なら遊歩道をゆっくり歩く。
日差しを溜め込んだコンクリートにも、耳が取れそうな寒さにも耐えられないから、秋にお散歩するのが好き。

信頼してる友達と夜の公園で飲む缶のお酒。
視界の周りがぼんやりするくらいの量で笑いが止まらなくなって、思ってることを何でも話せてしまうのがいい。
甘ったるいのは少し苦手だけど、初夏のまだ涼しい空気の中ではちょうどよかったりもする。

Yシャツとか首筋とかにアイシャドーのラメが移っちゃってキラキラする時。
帰りの電車内で隣に並んで立って、あまり変わらない目線を交わして、「あっ、付いちゃってるな」と思った瞬間、言葉に表せない愛しさと、ほんのちょっとの切なさを感じる。
心強さは特にないけど。